【2011年5月12日ニュース】8月10日の転び公妨事件の第一回公判開かれる


 2011年5月11日午後1時半から、裁判所を監視し批判してきた大高正二さんをでっち上げの罪に陥れようとする転び公妨事件の第一回公判が開かれました。大高正二さんは、2010年11月2日に逮捕されて以来、半年以上にわたって身柄を拘束されています。


傍聴券

 今回の公判では、裁判所の前で傍聴券が配られ、傍聴券がないと傍聴できないことになりました。傍聴券をもらえずに、傍聴できなかった人も多数いました。


法廷前での荷物等の預り、ただし傘は預らない?!

 今回の法廷でも、法廷前に職員が関所を作り、荷物の預りと金属探知機によるボディーチェックが行われていました。当日は、雨が降っていたために、傘を持って法廷に訪れた人が多く、傘を持っている傍聴希望者が、傘も荷物と一緒に預るようにいうと、職員が傘は預れないので、一階の傘置き場に置くようにと答えました。このちぐはぐな措置に驚いた多くの傍聴人が、なぜ、荷物を預って、傘は預らないのかと詰問しましたが、質問に対する答えはありませんでした。


開廷直後の退廷命令第一号

 午後1時30分に法廷が開き、傍聴人が傍聴席に着席すると、裁判所の職員が裁判長に対し、「裁判長、傍聴人が入りました」と報告し、裁判長が開廷宣言しました。裁判長は傍聴人に向かい、「開廷の前に断っておくことがあります」と口を切り、

 審議中、休廷中その前後に不規則発言をするな。みだりに席を立つな。審議中、休廷中、その前後に、法廷の前の廊下で裁判所に都合の悪い態度をとるな。そういうことをした場合には、直ちに退廷を命ずる。また、その場合には退廷させるだけではなく、拘束することもある。

と話しました。この内容に対し、なぜ、「そんなことを言うのですか」と裁判長に尋ねた傍聴人がいましたが、裁判長は即座に「あのもの、退廷」と宣言しました。有無を言わせぬ退廷に当惑した傍聴人が、「私は質問しただけですよ」と抗弁しましたが、裁判所には聞く耳がないようで、多数の職員が強制的に傍聴人をつまみ出しました。これがこの法廷における退廷の第一号でした。


検札側と弁護側の位置関係の不思議

 今回の法廷では、傍聴人から見て、向かって右側に検事の席が設けられ、左側に大高さんと弁護士の席が設けられておりました。多くの裁判では、被告側の席は右側になっていますが、なぜか、その位置関係が逆になっており、傍聴人の間ではその点について、不思議がる人がいました。


裁判長が大高さんに名前などを言わせる

 次に、裁判長が大高さんに証人台の前に来るよう命令し、名前、生年月日、本籍地、住所などを言うよう、命令しました。その言い方がいかにも横柄なので、大高さんは相当ムッときたのか、不機嫌そうに自分の名前などを答えました。


心配される大高さんの状態

 大高さんが、ムッとしながらも氏名などを答えた後、裁判長は、「今から、検事が起訴状を読み上げるから、そこで立ったまま聞いていなさい」と命令しました。大高さんは堪忍袋の緒が切れたのか、「あなたになぜそんなことを命令されなければならないのだ、あなたは誰ですか、答えてください。これは裁判とは思えない」と反論しました。

 拘束が半年も継続しているせいか、大高さんの表情には疲れが見え、精神的にも肉体的にも限界に達しているように見えました。心なしか言葉もろれつが回らないようで、大高さんの健康状態が強く案じられます。数日前に面会にいったという人の話では、面会のときの大高さんは元気だったということで、法廷での状態と比較して、「拘置所の中で一服盛られているのではないか」と疑う人も少なくありません。司法の名を借りて、裁判に強い関心をもつ国民をこのように痛めつけることが、日本の司法なのでしょうか。日本国が文明国家を名乗りたいのならば、このような野蛮な権力行使は、一刻も早くやめて欲しいものです。あるいは、もともと文明国家とは、野蛮な権力行使を前提にするのでしょうか。


起訴状の朗読と「罪状認否」

 次に、裁判長は検事に起訴状を朗読するよう指示し、検事は起訴状を朗読しました。さらに、裁判長は、大高さんに対し、黙秘権などの説明をし、起訴状の内容を認めるか否認するかを問いました。それに対し、大高さんは、これは認否以前の問題で、このように犯罪者のように取り扱われることは不当だと反論しました。それに対し、裁判長は、「今から3分間の時間を与えるから、その間に認否するよう」命令しました。しかし、大高さんは、「これは裁判とはいえない、あなたたちは何様なのですか、国民の税金で養われ、国民に奉仕しなければならない公務員ではないか。なぜ、主人面で国民を支配しようとするのですか」と裁判官を批判しました。

 結局、裁判長が与えたという3分間でも、大高さんは罪状認否への意思表明を拒絶し、裁判長は「それでいいですか」と聞いて、罪状認否を終わらせようとしました。大高さんは、この言い方にも堪えられなかったようで、「良いも悪いもないでしょう、これはとても裁判と言えるものではありません」と再度、法廷のあり方を批判しました。


検事の冒頭陳述と二人目の退廷

 次に、裁判長は、大高さんに、これから検事が冒頭陳述をするが、その間に声を出したらあなたを退廷にする」と述べてから、検事に冒頭陳述を行うよう指示しました。検事は、手帳のようなものを見ながら、長々と、こまごまと、冒頭陳述を棒読みしました。正確な内容は早口で聞き取れませんが、一方的な主張が延々と続き、傍聴人もうんざりとしていたところ、大高さんが耐え切れなくなったようで、「こんなものは裁判ではない、私は帰る」と発言しました。大高さんの神経が高ぶっていることを案じた傍聴人の一人が、「大高さん、帰らないでくださいよ」となだめるように声をかけたところ、裁判長が、「今発言した者、退廷」と退廷命令を出し、彼は二人目の退廷者になりました。


大高さんの退廷

 検事の冒頭陳述は、内容が聞き取りにくいまま、延々と朗読が続いていたので、大高さんは、「このようなことはやめて欲しい、このようなものは裁判とは認められない、私は帰る」というような発言を繰り返し行ったところ、裁判長が大高さんに対して退廷命令を出し、大高さんは法廷の外に去りました。その後も、検事の棒読みの冒頭陳述は、さらに数分間継続しました。


休廷

 大高さんの「罪状認否」を得られなかった裁判長は、次に弁護人に対し、検事の冒頭陳述に対して意見を述べるように求めました。弁護人は、「意見を述べる前に、大高さん本人と相談したい」と要求しました。その後、裁判長と弁護士のやり取りが続き、結局、15分ほど、午後2時までの間休廷とし、その間に大高さんと弁護士が相談するよう、指示しました。弁護人は、法廷を去り、休廷の間、傍聴人も席を離れるわけにも行かず、ぎこちない時間が流れました。


大高さんの奥さんの傍聴が拒否される

 午後2時を少々回ってから、弁護士が法廷に戻り、裁判長が意見表明を求めました。弁護人は、「意見表明の前に言いたいことがある」と断りを入れ、現在、大高さんの奥さんが裁判所に来ているので、傍聴券を持っていないのであるけれども、傍聴を認めて欲しいと裁判長に要請しました。裁判長は面倒くさそうに「本日の法廷は傍聴券をもっていなければ傍聴できないので、駄目だ」と答えましたが、弁護人が「奥さんは特別なので、傍聴券をもたなくとも傍聴できるようにできませんか」と問い返したところ、裁判長は「それは後で話しましょう」と答え、結局、奥さんの傍聴は拒否されました。


弁護人の意見表明

 裁判長は弁護人の意見表明を求め、弁護人は、「検事の述べたことは正しくなく、大高さんは無罪です。またこの法廷は不当です」というようなことを答えました。裁判長は、「どこまで否認するのですか」と聞き、弁護人が「すべて否認します」と答え「押収のケイタイも否認するのですか」と弁護人に質問し、弁護人は「そういう意味ではありません。」と述べました。この意味は少々分かりにくいのですが、「押収のケイタイ」とは携帯電話の押収のことをさしているように聞こえました。いずれにしろ、楽屋落ちのようなやり取りでした。


検事の立証方針

 その後、裁判長は検事に対し、「犯罪の事実の立証」をどのように行うかを問い、検事は小声でいろいろ話しましたが、結局、証人尋問によって、これを立証するということになりました。検事は、実況検分を行った警部補の「オギノミツオ」さん、同じく警察官の「キヨノマリ」さんと、大高さんが「暴行」を働いたためにタンコブができて怪我をしたという裁判所守衛長の診断書を書いたと思われる医師の三名の証人尋問を申請しました。

 弁護側もこの証人尋問に同意し、次回期日にこの三名の証人尋問が行われることになりました。証人尋問の順序と所要時間は


証言
順序
証言者 検事側
所要時間
弁護側
時間
1. 医師 15分 20分
2. オギノ警部補 30分 30分
3. キヨノ警察官 30分 30分


と決まりました。


次回期日

 ついで、裁判長は、次回期日を決めると述べ、次回期日は

2011年6月8日午後2時30分

となりました。法廷の部屋については指定しなかったので、第一回と同様の429号法廷になったものと思われます。裁判長は、この裁判はさらに証人尋問が続くので、3回目と4回目の公判期日も決めておくと述べ、第3回、第4回公判は、それぞれ

2011年6月22日午後1時30分

2011年7月1日午後1時30分

となりました。裁判長は、以上で本日の法廷が終わったと宣言し、閉廷になりました。

 「日本の裁判は情けないね」と、ぽつんと呟いた傍聴人の一言が印象的でした。

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