【2019年12月29日ニュース】2019年最後の裁判司法研究会を開催


 2019年12月25日午後1時から、都内某所にて、2019年最後の裁判司法研究会を開催しました。会では、継続して議論になっている、裁判官や裁判所の法廷警察権や庁舎管理権の問題、あるいは、刑事事件の記録のいわゆる目的外使用の禁止規定の問題などに関する、これまでの議論を整理する報告がありました。

 また、日本の戦後の司法の方向性の決定に重要な役割を演じた田中耕太郎第二代最高裁長官の評価について、意見交換しました。田中は、松川事件、三鷹事件あるいは砂川事件のような、戦後の司法の在り方の重要な転換点であった事件の取り扱いについて、最高裁長官として、あるいは最高裁大法廷の裁判長として、GHQのマッカーサー政権などの意向に沿う政治的、司法的な活動を積極的に行い、その過程において正義や真理を蹂躙する行為があったことは明らかであるといような意見が有力でした。しかし、単に田中を個人的に責めるのでは、現在の日本の司法の問題点の解明や改善の方向性を見出すことができず、歴史的な背景のもとで田中が制定し、現在に至っている司法制度の性格を、構造的に分析する努力が必要ではないかという提案が出され、積極的な意見交換が行われました。

 今年の活動を振り返る反省の議論も行われ、三鷹事件の講演会、裁判官の法廷警察権などに関する研究活動と、それに関連する司法行政文書の開示請求、裁判官の訴追請求などを行ったことについての感想や評価を話し合いました。また、日弁連などの弁護士会に対して、現在の司法の制度の問題点やその改善法に関する質問状を提出したことについて、意見交換しました。

 最近の裁判関係のニュースについての議論も行われました。特に、山口敬之元TBSワシントン支局長による伊藤詩織さんに対するレイプ事件については、民事訴訟で伊藤さんの主張が認められた事実や刑事事件として山口元支局長に対する逮捕状が不自然に執行されなかったことなどについて、積極的な意見交換がありました。

 研究会終了後、忘年会の席を設けて、会に参加できなかった会員も合流し、和気あいあいの雰囲気の中で、今年の活動の健闘を互いにねぎらい、来年の活動をますます盛んにして、えん罪を含む誤判や不公正な裁判による司法被害の防止、誤判を繰り返して司法被害を蔓延させる悪質な、あるいは無能な裁判官の責任の正当な追求などを通して、司法被害の撲滅による裁判の正常化に少しでも貢献したいと、互いに決意を確認しあいました。

 2019年も瞬く間に暮れようとしておりますが、読者の皆様、よいお年をお迎えください。

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